「ヴァージンは足取り重く」《mother3》
https://playseeker.hateblo.jp/entry/2018/07/16/090340の中で話したように、僕のゲームヴァージンは「mother3」なんです。
今回はこのゲームの魅力について語りたいと思います。
まず、このゲームを知らない人にざっくりと説明すると、
「愛の物語」です。
遊んでいた当時、まだ僕は愛の意味さえわからなかったクソガキでしたが、
それでも、感動したくらい、いい話なんです。
まず、ゲームを起動して始めると、弟の名前の入力から始まります。
ゲームはおろかRPGすら初めてだったので、ここで
「自分の名前を入れればいいのかな」
と思って、素直に自分の名前を入れました。
次に進むと、自分の兄にあたる名前を入れる、と出る。
「僕が長男なんだけど・・・」
と思い、最初に入れる名前を妹のものに、兄の名前を自分にする。
そして、次に進むと、
父の名前を入れることになった。
「つよくて やさしい たよれる おとうさんだ」
正直、面食らった。 だけど、初めてだったので素直に父の名前を入れた。
(なぜ面食らったのかと言うと、父が嫌いだったから)
そして、母の名前。 次に犬の名前を入れることに。
その当時はハムスターを買っていたので、母がつけてくれた名前である「ジャンゴ」を入れた
(今思うとかなり独特だったと思う)
次に、好きな献立。
当時はかなり好き嫌いがはげしかったせいで、かなり悩んで「ピザ」と答えた。
そして、最後にカッコイイと思うものは?という問い。
当時何故か僕は「バーチャル」という言葉が好きだった(正直意味も分かっていなくて、なんかサイバーっぽい、というだけで好きだった)
なので、「バーチャ」といれた。
なぜ「ル」を入れてないのか、思い出す事は出来ない(笑
それから、物語は始まった。
最初はなんか、どこかにある島のおじいちゃんの家で目覚め、ヘンな恐竜を見つけたりして遊ぶ。 どうやら父は家に残っているようだ。
そして、明日は家に帰るからね、と母が話したあと、手紙を父に出す。
この手紙では、子供たちに対する母の思いが込められていて、当時はあまり理解出来なかったけど、今見返すとかなりウルッとくる。
場面は移り、父が家にいると、森が火事になっているという知らせが入る。
それから父は、家事を消し止めるために奔走し、なんとか被害を食い止める。
そしてなんやかんやあり、子供たちと再開するが、
なぜか、さっき出てきた恐竜の牙に貫かれて母が死んでいたと告げられる。
かなりショックを受けた。
ゲームの中だったのに、まるで自分のことのように、ショックを受けた。
泣き崩れる父に、周りの人は哀れみの言葉をかけるが、父は暴れ、牢屋に入れられてしまう。
まあそれから、お墓でお参りをするシーンがあるんですが
ここがまた悲しい。
これから楽しい冒険が待っていると思っていた分、ここの悲しさは際立っていた。
そして、父は母を殺めた恐竜を探し、紆余曲折あって、何者かに改造されている姿で発見する。
そして母の仇討ちのため、死闘を繰り広げる。
そしてトドメをさそうとしたとき、その恐竜の子供がかけより、
母を守ろうとする。
共に戦った祖父は、これ以上孫達のような子達を増やしてはいけない、と諭す。
で、まあそんな感じで1章が幕を閉じるのだが・・・
重い。 こうして今思い返しても重い。
小学生の僕にはとても受け止められない重さだった。
本当ならここでこのゲームをやめて、ほかのゲームをするのだろうが、
生憎このゲームしか持ち合わせていなかったし、せっかく手に入れたのだから最後まで頑張ろう、と 足取り重く進めていくのだった。
それからどうなったかって?
まあ、結論から言うと、最終的に救いはない。
(人によって解釈が分かれるそうだが、自分は救われなかったと思っている)
特に1章で兄(僕)が行方不明になるのだが、その結末があまりに悲しい。
だが、その中でも、描かれた時間は短いながらも家族の絆をしっかりと感じさせる描写がなされていて、とても感動した。
物語としては、弟(妹)が、行方不明になった(兄)を探すついでに、母の死の原因の恐竜を改造した組織との戦いと言ったところなのだが、その中で出てくる登場人物は癖がすごいし、バトルは難しいしで、楽しいような、苦しいような。
それでも続けられたのは、やっぱり母の仇討ちをしたかったから。
でも、その先に待ち受けているのは・・・
って感じです。
大人になった今だからこそ、もう一度遊んでみたいな、って思います。